永井一郎の出身高校

永井一郎 ミュージシャン

永井一郎卒業高校
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365位 / 829人中 ミュージシャン別偏差値ランキング
性別
男性
生年月日
1931年[3]5月10日生まれ
血液型
A型

永井 一郎(ながい いちろう、1931年5月10日 - 2014年1月27日)は、日本の声優、俳優、ナレーター。

大阪府池田市出身。血液型はA型。身長160cm、体重55kg。所属事務所は劇団三期会・東京俳優生活協同組合・同人舎プロダクション・東京アーチストプロを経て、最後は青二プロダクションに所属していた。

大阪第二師範学校(男子部)附属国民学校(現在の大阪教育大学附属池田小学校)卒業。大阪府立池田高等学校卒業(入学時は学制改革前の旧制中学校「大阪府立池田中学校」)。京都大学文学部仏文科卒業。

大学時代に演劇を始め、卒業後は役者を志して上京。新劇の劇団を受けるも全て落ち、2年間広告代理店の電通に勤務しながら俳優の養成所に通う。養成所を卒業し、愛川欽也ら俳優座の3期生が集まって結成した劇団三期会に参加。この三期会がアメリカのテレビ映画『スーパーマン』にユニット出演していたため、永井も吹き替えの仕事を始めるようになったという。三期会では25歳と最年長だったため、当初から舞台でも中年や老人の役が多かった。特に海外ドラマ『ローハイド』の老カウボーイのウィッシュボン役が老け役専門になる決定的な出来事だったと語る。以後、声優の仕事でスケジュールが埋まり、舞台や映画の仕事をやれなくなり、自然と声優に専念するようになっていった。

2009年、第3回声優アワード功労賞を受賞。

2014年1月27日12時半頃(日本時間)、投宿先の広島市中区のホテルの浴槽でぐったりと倒れているところを従業員に発見され、病院へ運ばれたが、間もなく死亡が確認された。満82歳没(享年84)。所属事務所より、死因は虚血性心疾患による心不全と発表された。

永井は死去の前日から27日にかけ、中国放送製作の特番(TBS系列で同年2月2日14時30分 - 15時54分放送)のナレーションを製作局の中国放送で収録するため、広島市を訪れており、これが生前最後の仕事となった。同番組のエンディングには、「永井一郎さんは、この番組を収録した翌日、1月27日(月)に亡くなられました。永井さんのご冥福をお祈りいたします」と追悼テロップが流れた。また、磯野波平を演じていた『サザエさん』は2014年2月9日放送分(同年1月23日収録)が最後の出演となった。

戒名は「壽聖院勲譽一叡聲導居士」(じゅしょういんくんよいちえいせいどうこじ)で、「周りの人々をほのぼのと温かく豊かに見守り、声によって救い導く」という意味が込められている。通夜は2月2日18時から営まれ、加藤みどり、麻生美代子、津村まこと、三ツ矢雄二、水島裕、古谷徹、井上和彦らが参列した。葬儀・告別式は2月3日に営まれ、浦沢直樹、加藤みどり、冨永みーなが弔辞を読み、貴家堂子、近石真介、増岡弘、野村道子、増山江威子、玄田哲章、山寺宏一らも参列した。出棺の際には永井の弟の呼びかけにより、波平の口癖であった「バカもーん!」という言葉で送り出された。

『サザエさん』の磯野波平をはじめ、アニメ創成期より数々の作品に出演した声優界の重鎮の一人。その他にも吹き替え・特撮作品など幅広い分野で活躍した。主に中年から老人役を演じることが多く、主役以上の存在感を持つ脇役を演じることも多かった。また、大阪弁の役柄を演じることもあった。

アニメ作品では、1962年の劇場用作品『アラビアンナイト・シンドバッドの冒険』(東映動画)でのアーマッド役が初めての出演だった。その後1963年のテレビアニメ『鉄腕アトム』にゲスト出演し、1964年の『ビッグX』の博士役で初のレギュラー出演と、アニメ黎明期から活躍していた。その後も、『サザエさん』、『宇宙戦艦ヤマト』、『機動戦士ガンダム』や『うる星やつら』、『YAWARA!』など多くのヒット作品に出演。バラエティ番組でもナレーションを数多く務めた。

映画『スター・ウォーズ』日本語版制作時には、ヨーダの声役の候補に挙がった当時、ジョージ・ルーカス監督から「ナガイは英語は話せるのか?」と、出演を打診されたことがある。

フジテレビ『プロキング』で声優121人が選ぶNo.1声優第4位に選ばれた。主な投票理由は「声を変えずにキャラクターを変える演技力」。

1962年2月の『東京新聞』で東野英治郎が「洋画の吹き替え、アニメのアフレコなど自分の尺で演技出来ない、芝居とは呼べない外道の所業」とのコラムを寄稿した。これに対して19年後の1981年になって東野の発言を批判した。ただし、「声優の前に俳優」とあるように芝居の基本ができていないと意味がないという見解は、声優業確立以前から活動している他の人物たちと同様で、生前若手声優たちがもっぱらアニメやドラマCDやTVゲームといった作品にばかり出演する1990年代以降の状況に対し、舞台での研鑽を積むべきではないかとこの状況に苦言を呈したことが多かった。

1988年には『オール讀物』で「磯野波平ただいま年収164万円」と題した記事でアニメ出演料の安さを訴えている。その後、声優360人を代表して野沢雅子、内海賢二らと共にアニメがビデオ・DVD化された際に音声制作会社に声の使用料の支払いを求める訴訟を起こし、2004年に勝訴している。

もともと舞台俳優ということもあり、舞台に対する思い入れは強く、後輩の劇団公演に参加したり舞台セットの撤収まで付き合ったりと、かなり面倒見がよいことでも知られていた。

仕事場には常に背広を着て来ることについて、古谷徹ら多くの同僚声優が言及している。また、自家用車にはシトロエンに乗るなど幅汎くダンディな趣味で固めているとのことである。趣味はフラメンコギターの演奏。他に、油絵・スキー・ビリヤード等。

電通勤務の当初はアルバイト(メッセンジャーボーイ)で、京大卒ということが上司に知れると正社員にされるかもしれないと懸念した永井は、高卒であると嘘を言っていた。しかし京大卒であることが先輩を通じて知られ、永井の懸念通り無理矢理正社員にされたという。

35歳でバセドウ病に罹り、その後50代で糖尿病を患うなど、終生「病との共存」を強いられた。『サザエさん』の収録現場にある食堂の店主の話によると、食事制限のあった永井のために、そうめんと小鉢セットを用意していたという。さらには1994年には食道癌が見つかり内視鏡手術、2000年には直腸癌で入院、手術している。食道癌で手術をした後から声が出なくなり、原因がわからないまま2週間ほど経過した頃、後輩に誘われ酒を酌み交わしていたところ、自然と声が出ていたという。再び出にくくなって飲んでみたところ、また声が出た。医者に説明しても首をかしげられたが、以来、「声を出すために」敢えて酒を飲むようになった。その後、血糖値に影響が出にくく自分に合う酒を試しながら、行きついたのは「芋焼酎」だった。(あくまで永井の場合に限っては)最高300mg/dlまであった血糖値も2、3年で150台で安定するようになり、体調も順調になったことから、芋焼酎をこよなく愛し、ファンを貫いた。そうした一方で、実は45歳頃までは全く酒を苛まず下戸だった。また糖尿との付き合いが始まり、芋焼酎と出会うまでは医者から注意されていたという。

東京都世田谷区の商店街に存在する波平の銅像には、ファンからの献花が相次いだ。また、大阪市中央区の大丸心斎橋店ではアニメ放送45周年記念イベント「みんなのサザエさん展」が図らずも追悼の場となった。

2014年1月30日には『サザエさん』の同年2月16日放送分の収録が行われたが、永井の後任については調整中だったため、波平の分は仮の人の声が当てられた。その際、カツオ役の冨永みーなが泣きっぱなしだったため、サザエ役の加藤みどりが「泣くな! 釣られるじゃないか!!」と叱咤激励した。また、同年2月2日に青山葬儀所で営まれた通夜の際、フネ役の麻生美代子は悲しみのあまり10分弱で弔問を済ませ、立ち去った。

鈴木次郎吉役を担当していた『名探偵コナン』では、1月17日に松本清長役の加藤精三も死去しており、729話「ダイヤと絵画と大女優」(2014年2月8日放送)の最後に「名探偵コナンで警視庁・松本管理官役の加藤精三さん、園子の叔父・鈴木次郎吉役の永井一郎さんが1月にお亡くなりになりました。心からご冥福をお祈り申し上げます。」と追悼テロップが流れ、その後に同番組のホームページにも期間限定で掲載された。

毎週の生ナレーションを担当していた『情報7days ニュースキャスター』では、2月1日に追悼特集が放送され、司会の安住紳一郎も涙で故人を偲んだ。同番組では、2014年3月15日まで生前のアーカイブを使用したコーナータイトルコールが継続して使用された。また、没後に発表された『ドラゴンボール改』(魔人ブウ編)のカリン、『ドラゴンボールヒーローズ』(邪悪龍ミッション 4弾)の鶴仙人、『機動戦士ガンダムUC』(episode 7 虹の彼方に)のサイアム・ビストの他、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンにオープンした「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」内のアトラクション『ハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニー』におけるアルバス・ダンブルドアの声は、永井が生前に収録した音声が使用されている。『クレヨンしんちゃん』で永井が演じたマスターヨダは、永井の没後一度も登場していない。

永井の死後、持ち役を引き継いだ人物は以下の通り。

※一部作品にておいては永井に限らず他の声優人も一新されている

※太字はメインキャラクター。

1963年

1964年

1965年

1966年

1967年

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