久石譲の出身高校
久石譲 ミュージシャン
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- 性別
- 男性
久石 譲(ひさいし じょう、Joe Hisaishi、1950年12月6日 - )は、日本の作曲家、編曲家、指揮者、ピアニスト。本名、藤澤 守(ふじさわ まもる)。歌手の麻衣は長女。
長野県中野市出身。長野県須坂高等学校を経て、国立音楽大学作曲科卒業。久石譲の名は、音楽家として活動する以上それなりの名前が必要ということで、大学在学中に友人と話し合った結果、当時活躍していたクインシー・ジョーンズの名前をもじり漢字に当てた。また、本名である藤澤守名義でも作品を発表している。
映画音楽を中心に手掛ける。特に宮崎駿監督作品においては、『風の谷のナウシカ』以来、『風立ちぬ』に至る29年間全ての長編アニメーション映画の音楽を手掛けている。また、北野武監督作品においても、『あの夏、いちばん静かな海。』から『Dolls』に至る7作品の音楽を手掛けている。
ソロ活動も行っており、『Piano Stories』をはじめ、『MKWAJU』や『Melodyphony』など多数のソロアルバムをリリースしている。これらの作品では、指揮・演奏・プロデュースも手掛け、ジャンルにとらわれない独自のスタイルを確立している。また、一部の作品では、自らボーカルを担当している。
4歳の時に鈴木鎮一ヴァイオリン教室でヴァイオリンを習い始める。幼少から高校教師の父(補導の担当場所が映画館だった)に連れられて、年間約300本の映画を4年続けて見ており、そのことが現在の仕事に強く影響を与えていると後に語っている。
中学では吹奏楽部に所属しトランペットを担当。この際、演奏よりも部活用の譜面を書いて周囲に聴いてもらえる方が嬉しいと思ったことから作曲家を志すようになる。須坂高等学校在学中、幌村隆に師事し和声や対位法などの音楽理論を学ぶ。また、月2回上京し島岡譲のレッスンを受けた。
国立音楽大学作曲科で島岡譲に引き続き師事。在学中よりコンサートの楽曲提供・プロデュースを行う。20歳の時にミニマル・ミュージックに出会い影響を受け、現代音楽の作曲家として活動を開始する。また、テリー・ライリー、スティーヴ・ライヒ、フィリップ・グラスら世界的なミニマル・ミュージックの作曲家や武満徹、三善晃ら日本の作曲家の楽曲分析を始める。
卒業後もアンサンブルグループを結成してコンサート活動をする傍ら、1974年、テレビアニメ『はじめ人間ギャートルズ』の音楽を担当(当時は本名である藤澤守名義)。これが実質的な商業デビュー作となる。
1975年には日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートのために、数々の映画音楽をオーケストラ用に編曲した。1978年からは『ニュー・サウンズ・イン・ブラス』の吹奏楽編曲を長らく手掛けた。
1981年、全曲作曲とプロデュースを手掛けたミニマル・ミュージックのアルバム『MKWAJU』(ムクワジュ・アンサンブルに提供)が日本コロムビアのBetter Daysレーベルよりリリース。同年に音楽を担当した舞台『近代能楽集』と共に、日本のミニマル・ミュージックの先駆的作品となる。
1982年に自身の事務所となる「ワンダーシティ」が設立され(代表取締役は妻の藤澤文女)、本格的なソロアーティストとしての活動を開始。同年にファーストアルバム『INFORMATION』(ワンダーシティ・オーケストラ名義)をリリース。
1984年、宮崎駿監督による長編アニメーション映画『風の谷のナウシカ』の音楽を担当。この作品の音楽は当初、細野晴臣が手掛ける予定だったが、映画のイメージと合わないという理由で宮崎と高畑勲が採用を取りやめ、イメージアルバムを手掛けた久石が本編にも起用された。それまで有名ではなかった久石が、このことによって一躍脚光を浴びることになる。この際の経緯は高畑の著書『映画を作りながら考えたこと 1955〜1991』に記されている。また、金田伊功によるOVA作品『BIRTH』の音楽なども手掛けた。
1985年、自身のレコーディングスタジオ「ワンダーステーション」を設立。
1992年より3年連続で日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞。
1998年には1997年度芸術選奨新人賞(大衆芸能部門)を受賞した。同年の長野パラリンピック冬季競技大会では総合演出を手掛け、テーマソング「旅立ちの時」も作編曲した。
2001年、宮崎駿監督作『千と千尋の神隠し』や北野武監督作『BROTHER』、フランス映画『プセの冒険 真紅の魔法靴』などの音楽を担当するほか、自身の初監督となる映画『Quartet カルテット』を発表した。
2004年、『ハウルの動く城』の音楽を担当するほか、第57回カンヌ国際映画祭において、日本の作曲家としては初となるオープニング・セレモニーの音楽と指揮を担当、注目を集めた。
2005年、『ハウルの動く城』で第31回ロサンゼルス映画批評家協会賞音楽賞を受賞。また、佐藤純彌監督作『男たちの大和/YAMATO』の音楽を担当した。
2007年、前年度(2006年度)の著作物使用料の分配額が最も多かった作品として「ハウルの動く城BGM」がJASRAC賞の金賞を受賞。1999年の「もののけ姫BGM」(銅賞)、2003年の「千と千尋の神隠しBGM」(金賞)に続く3度目の受賞であり、BGMで2度目の金賞受賞は史上初。
2008年、『崖の上のポニョ』の音楽を担当。また、前年に担当した韓国ドラマ『太王四神記』の音楽で、アメリカの第10回国際映画音楽批評家協会賞テレビ部門ベスト・オリジナル・スコア賞を受賞し、スペインのUBEDA FILM FESTIVAL音楽賞Goldspirit Awardsテレビ部門にノミネートされた。中国映画『姨媽的后現代生活(おばさんのポストモダン生活)』の音楽で第27回香港電影金像奨(香港アカデミー賞)最佳原創電影音樂(最優秀音楽賞)を受賞。
2009年、音楽を担当した『おくりびと』が、日本映画としては初のアカデミー外国語映画賞を受賞。また、第85回箱根駅伝からの新テーマ曲『Runner of the Spirit』を手掛けた。これは自身初の吹奏楽曲である。同年、紫綬褒章を受章。
2010年、母校である国立音楽大学の招聘教授に就任。10月には自身がパーソナリティを務めるラジオ番組『久石譲のLIFE is MUSIC』がニッポン放送で放送開始。
2013年、宮崎駿監督作『風立ちぬ』および、高畑勲監督作『かぐや姫の物語』の音楽を担当。同年、アメリカの映画芸術科学アカデミーの会員に招待された。また、2016年に完成予定の長野市芸術館の芸術監督に内定した。
演奏活動も毎年行っており、ピアノ・アンサンブル・オーケストラなど様々なスタイルで活動している。2003年にはピアノ+チェロ9本という異色のコンサートを行い注目を集めた。このツアーの東京公演を収録したDVDがリリースされている(久石譲の初のライブDVDリリース)。
2004年、新日本フィルハーモニー交響楽団が新たに結成した、新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラの音楽監督に就任。新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラでは、自身の楽曲だけではなく、「007のテーマ」、「ミッション・インポッシブルのテーマ」、「スター・ウォーズ」といった有名な映画音楽を自らアレンジしたものから、ラヴェルの「ボレロ」のようなクラシック曲など、ジャンルにとらわれないスタイルでコンサートを行っている。
コンサートでは主にピアノを担当するが、2000年の「地下鉄サリン事件被害者支援コンサート」では、指揮者の金洪才に代わり数曲の指揮を担当し、指揮者としてデビュー。2001年のコンサートツアー「SUPER ORCHESTRA NIGHT 2001」では、同様に楽曲「Student Quartet」の指揮を担当している。
2003年の「新日本フィル・ペンションファンドコンサート」や「Symphonic Special 2003」では、指揮を担当する楽曲数も増え、指揮者としての姿が目立ってきた。そして、2004年の新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラツアーでは、音楽監督として全曲を指揮。なお、ステージにはピアノも設置され、弾き振りもあった。本人曰く「ピアノはあまり得意ではない」。このコンサート以来、指揮は久石のみで行っている(弾き振りが可能な場合は指揮台前に置かれたピアノで久石が、不可能な部分はステージ脇に設置されたピアノを別個の奏者が演奏する)。
2005年のコンサートツアー「Symphonic Special 2005」では、ステージに大スクリーンを設置し、バスター・キートンの無声映画「The General」(邦題「キートンの大列車追跡」)の映像に合わせてオーケストラを指揮。元々は2004年の第57回カンヌ国際映画祭のイベントで久石が行ったものであるが、日本でも成功を収めた。
2008年8月には、宮崎駿監督作品のみの音楽を集めたコンサート「久石譲in武道館〜宮崎アニメと共に歩んだ25年間〜」を開催。6管編成のオーケストラ、一般公募を含む合唱団、ソリスト(平原綾香、藤岡藤巻と大橋のぞみ、麻衣、林正子)他、計1,100人を越えるメンバーと共演。コンサートは4日、5日で計3公演行われた(当初は4日、5日の計2公演を予定。しかしチケットが初日完売したため5日夜に追加公演が用意された)。
2011年6月から7月にかけて「久石譲 3.11 チャリティーコンサート〜ザ ベスト オブ シネマミュージック〜」が、日本・フランス・中国の3カ国で開催された。久石は同年4月末に気仙沼市や陸前高田市、大船渡市を訪れた。その際、被災地の学校にてピアノなどの楽器が津波により流された状況を目の当たりにし、音楽家であるという強い想いがこのコンサートを企画させたという。
2015年、イタリアの第17回ウディネ・ファーイースト映画祭で、特別功労賞の受賞を記念したコンサートを開催した。
ミニマル・ミュージックの旗手として現代音楽から出発。ポップスの世界を経て、現在は本籍をクラシックに移し、「時代や国境を越えて聴かれ演奏される音楽を創作したい」と語っている。一方、映画音楽については「そちらをやめると言ってるわけではないよ。"久石に音楽を書いてほしい"と望まれるのは、作家として最高の喜びですから」と語っている。
『もののけ姫』の音楽を担当する際、宮崎駿の熱意に圧倒された久石は、作品の重い世界観を表現するために複雑なオーケストラ曲を本格的に書くことで応えたという。結果、映画音楽としては異例の2年を費やす労作となった。サウンド&ヴィジュアルライターの前島秀国は、この作品が久石にとって大転換点になったと指摘している。
自身の映画音楽の教科書としてスタンリー・キューブリックの全作品を挙げ、「我々がキューブリックから学ぶべきいちばん重要な本質は"映像と音楽が対等であること"」「迷えばいつもキューブリックに戻る、という感じですね」と述べている。
元NHK交響楽団首席オーボエ奏者の茂木大輔は、妻の従弟に当たる。
愛煙家であり、昨今の禁煙運動について「喫煙派にとっては真摯な問題になってきました」と述べている[49]。
古参のMacintoshユーザーで、80年代から愛用している[50]。90年代中頃から音楽制作に使い始め、長らくの間Visionを使用していた[51][52]。現在はFinaleを使用している[53]。
中学生の時、ビートルズの音楽に新鮮なショックを受け、ほとんどの曲をギターで弾けるようになったが[54]、高校生の時からクセナキス、シュトックハウゼン、武満徹、黛敏郎らの作品に取り憑かれ、現代音楽の作曲家を目指すようになる[55]。
音大進学後、シェーンベルク、ヴェーベルン、ベルクら新ウィーン楽派やルイジ・ノーノ、ジョン・ケージなどの演奏を積極的に行い、自身も十二音技法やトーン・クラスターを用いた現代音楽を作曲していたが[56]、大学3年の時、友人から薦められたテリー・ライリーの「A Rainbow in Curved Air」を聴き衝撃を受ける。その後2ヶ月悩んだすえ、ミニマル・ミュージックの作曲家になることを決意する[57][58]。
卒業後は自作のミニマル・ミュージックをコンサートで演奏していたが、行き詰まりを感じるようになった20代の終わり頃、ブライアン・イーノの『Music for Airports』を皮切りに、イーノやフィル・マンザネラらロキシー・ミュージックの一派をはじめ、マイク・オールドフィールド、タンジェリン・ドリーム、クラフトワークら、ロックの分野からミニマル的なアプローチを行うミュージシャン達に感化され[59]、1981年、『MKWAJU』の発表を最後にポップスへ転向する[60]。
1984年、『風の谷のナウシカ』の制作中にフェアライトCMIを使い始め、打ち込み中心のスタジオワークを主とするようになる[61]。当時は「レコーディング・アーティストとしては、非常に前衛的なことをやってます」と述べており、影響の一例としてアート・オブ・ノイズを挙げていた[62][63]。
1997年公開の『もののけ姫』がきっかけとなり、フルオーケストラの仕事が増えたことから、クラシックのスコアを研究するようになる。また、「本当に自分の血となり肉となるには自らその作品を指揮するのが一番」との考えから、指揮者としての活動を開始した[64]。近年は「ベートーベンの中に宝石がたくさんあると思うようになった」と語っている[65]。また、これまで数多くの楽曲を指揮するなかで、特に印象に残った作曲家にベートーベンと共にブラームスを挙げている[66]。
2006年、アンドリュー・ポピーの『The Beating of Wings』を聴き、ミニマル・ミュージックへの熱意が再燃。マイケル・ナイマンやフィリップ・グラスのように、映画音楽と並行して現代作曲家としての作品を残すことを目標とするようになる[67]。
2010年のインタビューでは、今もっとも意識している作曲家としてジョン・アダムズを挙げ、その理由を「クラシックとオーケストラを知りぬいている」と答えている。2014年のインタビューでは、刺激を受けるクリエイターにニコ・ミューリーやガブリエル・プロコフィエフらポストクラシカルの作曲家を挙げ、新しい世代の台頭への関心を語った[68]。
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